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そして3つ目はスリーバランスという考え方です。あたかもボールに3つのウエイトが
作用しているかのごとく考えてしまう錯覚を起こさせたことです。ルール上の規定で、前後、左右、天地という3方向のバランスの差を測定する中で、「サイドウエイト」をポジティブ側に多くかけると曲がりが大きくなる。とか「フィンガーウエイト」をかけるとボールの曲がりが先になり、サムウエイトをかけると手前から曲がり出す。さらに「トップウエイト」は多い方が曲がりは大きい。というそれぞれの効果が誇張され、3つのバランスがそれぞれ独立しているかのごとく扱われ、それらを称して「3リーバランス理論」という位置づけがなされたことです。それらは単なるボールの重心のズレをバランサーで測定した数値に過ぎず、理論と呼ぶには論理性が乏しいものでした。
1980年代の後半頃だったと思います。物理的な解明までには至りませんでしたがこれらの矛盾を解き明かすべき、提言をしたことを思い出します。
3バランスと言っても3つのものが独立して存在するわけではなく、もともと1つのバランスを3方向に測ったに過ぎないこと。ボールが手から離れて回転を始めるとグリップライン(3指孔の中心線)はその意味をもたず、図のようにウエイトブロックはどこの位置にあっても同じ意味であるという考え方を公にいたしました。
そして回転する物体には独自の運動法則があり、「ジャイロ効果」の影響を受けているからこそ、ウエイトブロックの位置によって軸移動の方向が異なるということを実験により検証し、今までの矛盾の一部を解き明かすことが出来ました。

しかし、この理論をもってしてもウエイトブロックの形状による曲がりの違いやレベレージウエイトの説明には至りませんでした。
そこで、当時の東大ボウリング部主将の岸本孝博氏との共同研究の中で注目したのが、ボールが回転することによって生じる遠心力でした。この遠心力は半回転するごとに逆の作用となり、回転軸をグラつかせる「フレア」の原動力となり、曲がりを大きくさせると考えたのです。
このつづきは次回ダイナミックバランス理論で解説したいと思います。ご期待下さい。 |